せっかくスミスチャートを覚えたので、実際に使ってみましょう(^^ 例題)あなたはアンテナアナライザー(MFJなど)で、7MHz帯のアンテナのSWRを測ろうとしています。しかし、同軸につないでみたところアナライザーのSWRメータが壊れていました。インピーダンスは辛うじて測れるみたいなので7.050MHzを入力して測定すると、Z’=30-20j (Ω)でした。同軸ケーブルは5D-2V、長さは7.050MHzの3/8λ’(ケーブル内での波長)を用いたものとして、以下の問いに答えなさい。ただし、同軸ケーブルの損失は無視できるものとする。 補足:同軸の短縮率を0.67としたとき長さLは、 である。 (1)アンテナのSWRを求めよ。(小数第1位まで) (2)Z’=30-20j (Ω)は、アナライザー直下で測定した値であるとすると、アンテナそのもののインピーダンスZはいくらか。 解) (1) まずアナライザー直下のインピーダンスZ’を正規化する。 伝送路(同軸ケーブル)上は、SWRが一定という性質があるので、 アナライザー直下で測っても、アンテナ直下で測っても同じである。 (同軸の損失が無視できるとき) z’を通る等SWR円を描く。 水平軸と等SWR円との右交点がそのままSWRであるから、、 ANS. SWR=2.0 (2) 負荷Zから、信号元(アナライザー)方向へ進んだところのインピーダンスは、等SWR円上を時計回り(CW)に回ることは先に述べた。この問題では逆に、信号元から負荷方向へ進んだところのインピーダンスを知りたいので、反時計回り(CCW)に回ることに注意。 同軸ケーブルの長さによりどのくらいインピーダンスが回るかをもう一度整理すると、
この問題では同軸ケーブル長L=3/8λ’なので、
アンテナの正規化インピーダンスzである。 まずチャートからアンテナの正規化インピーダンスzを読み取る。 読み取ってみると、z=0.5+0.2j くらい。 求めるアンテナのインピーダンスZはzにZ0=50Ωをかければよいから、 ANS. Z=25+10j (Ω) <<戻る |